一乗谷は、福井市街から10kmほど離れたところにあり、戦国大名朝倉氏の城下町だったところです。
1573年、朝倉氏が織田信長に滅ぼされた後、城下町も焼き討ちされたとされています。
その後、現在の福井市の中心地である北の庄が越前の中心になっていったことから、当地はそのままの形で土に埋もれました。
数百年前の町がこのような形で残っているのは国内唯一ではないかと思います。
一乗谷朝倉氏遺跡のパンフレット等に必ずと言っていいほど使われている唐門です。
朝倉氏滅亡後、朝倉義景の菩提を弔うため朝倉氏居館跡に建てられた松雲院の寺門です。
現在のものは江戸中期再建とのこと。
朝倉氏遺構では有りませんが、空気感というのでしょうか、滅亡した朝倉氏のことを感じさせるものがあります。
写真は、逆光気味だったのと、お子さんが近くで遊んでいらっしゃったので、良く見かける写真よりはアップ気味に撮りました。
義景館跡を少し高いところから見てみました。
敷地は6500平米程あったそうで、背後に山、正面・横の三方は土塁と濠で囲まれています。
多くの建物が整然と配されていたことがわかります。奥の方に見えるのは、寺院跡等が多く見つかっている平面復原地区です。
館跡を見下ろす山腹にあり、一乗谷で最も古い庭園とのことです。周辺の木々が紅葉していて綺麗でした。
復原町並を一乗谷川の反対側から見たところです。
現代的な人工物がほとんどなく、朝倉時代と同じ風景なのではないかと思いました。
遺構をもとに再現された町並みです。
当時の人々の暮らしがリアルに再現されています。
例えば染物の甕が発掘されたところには染物屋さんを再現したりしており、建物基礎をそのまま利用し、当時の建築技術を使って再現されているので寸法も当時のまま、他の観光地にあるような作り物感はありません。
朝倉氏遺跡は、周辺に現代的なものが少なく、建物が無くなっていて痕跡がしっかり残っていることから、400年以上前から時が止まっていてタイムスリップしたように感じました。
時間の関係で山の上にある一乗谷城等へは行けませんでしたが、機会があれば再びこの地を訪れ時間をかけてゆっくりと過ごしてみたいと思いました。